【8:30】
今日は、台風19号が日本列島を襲う日──。
上陸は夕方以降という事だが、早めに動くため、朝シャワーを浴びる。
……と、お風呂に水が張られているではないか。
断水時にトイレ水として使うべく、妻が準備してくれていたようだ!
【9:30】
オリックス(8591)の株主優待で貰った「持ち出し用・防災カバン」にオヤツを詰め込んだのに、ない!
息子(2歳1ヶ月)が取り出して、食べていた……。
【11:45】
NHKニュースで台風の進路を確認。
どうやら夕方あたりに“静岡”あたりに上陸の予想だとか。
自分は暗澹たる気分だった。
台風の渦は「右側の方が風が強い」ので、静岡を中心とすると自分達の東京は、モロに右側ではないか!
一応、以前勤めていた編集会社の40周年記念で貰った「防災ラジオ」を取り出した。
背後に手回しの発電レバーが付いていて、回すと蓄電してラジオが聴けたり、LEDライトで懐中電灯にもなる。
【13:00】
昨日から夫婦で働きづめ、台風準備しづめで疲労が溜まっていて、3人で昼寝。
隣で寝ている息子が「パパ~」と呼んできたので顔を近づけると、バチーン!と叩かれた。
だまし討ちかよ!
この子は、とても賢い……素晴らしい。
【13:30】
そんなワケでなかなか寝られたものじゃないので、息子とリビングで台風情報を確認しながら過ごす。
スナック菓子を食べていると、息子が手を伸ばして、つまみ食いしてくる。
……自分のがあるのに!
【13:45】
そんな息子が、何と奇跡を起こす!
テーブルの防災ラジオのスイッチをONにしたのだ。
ON・OFF自体いっさい教えていないのに、よくスイッチが分かり、そしてラジオを聴こうと思ったものだ……。
【14:00】
「通信障害」発生!
台風でWi-fiの回線が混線しているのか、ついにこの絶望的な白画面がiPhoneに映し出される。
Yahoo! のサイトは辛うじてつながるのだが、画像表示などは全滅。
ライブドアで画像のアップロード、LINEで動画のアップロードをするも、両方とも失敗した。
災害時において、Wi-fiでネットは危険なのでは……と、急に不安になってきた。
【14:30】
窓の外は朝から雨風強いが、ついに突風が吹くように。
木々が激しく揺れる。
【15:30】
NHKで突然、ニュース速報が!
数十年に1度の災害を予測して「特別警報」(大雨)が発令された。
しかもその範囲は「東京」も含み、いよいよ我々に牙を剥いてきたのだ。
もはやこの段階では、避難できるかも状況次第という“すでに危険な事態”である。
【15:45】
そして、通話専用に使っているガラケーが突然、今までに聞いた事がない耳を刺す警告音を鳴り響かせた!
多摩川が氾濫するかも知れないと、世田谷区に避難勧告が発令されたのだ。
すでに先程からNHKニュースも“多摩川ばかり映すようになった”から、氾濫するものと見立てているのだ。
なお、iPhoneはダンマリなのに、ガラケーばかりがその後も10数分おきに、けたたましい警告音を鳴らし続けていた。
【17:00】
そして17時、ガラケーから「多摩川が氾濫する危険水位に到達した」という警報メールが入った。
ウチはその対象エリアから外れているが、そもそもそういうのとは関係なしに避難はしなかったのか? という話。
実はウチも避難について話し合っていたのだが、いざ今日になると、防災無線からも何の案内もなく、区役所のサイトにアクセスしようものなら、何とつながらないのである……!
辛うじて別ルートで区役所の避難所の情報を得てみると、避難所には布団もなく「持参しろ」との事。
どうして、雨風強い中でそんな嵩張るモノを持って行けるというのか?
これだったら、“前日から避難所を開放しないと現実的でない”という事になる。
そして前日から避難しようという住民が、一体どれだけいるのか? という事でもある。
妻は具合が悪くなったので寝室で休ませる事にして、そうすると息子は寝室から離れなくなった。
こうなると、打つ手なし。
自分は、避難をあきらめた。
そんな極限状況の中、自分はどうすれば良いか考えたところ、家の中で一番安全な場所を探すのがベストと考えた。
そして、発見した。
それは「1階の玄関」だった!
北には隣家、南には隣室、東には隣室、西には隣家、上は2階の床と“完全ガード”されている、狭いがとても理想的な場所である。
それはまさに……“安地”だ!
【17:30】
我が家に「異変」が起きた。
リビングの天井から、急に“ポツンポツン”という音が聞こえ始めたのだ!
まるで雨粒の音のようで、屋根が破損して天井に垂れてき始めたのではなかろうか……。
今のところ、天井は濡れていないが、著しく不安だ。
【18:22】
急に家がグラグラッと揺れて、強風のためかと思ったら「地震」である!
千葉で震度4……もうメチャクチャだ。
もう、2019年の世相を表す漢字一文字は「災」だと思ったが、それは昨年使われていた事に気付いてしまった。
【19:00】
台風19号が「伊豆半島」(静岡)に上陸!
東京の我が家は、そこまで雨風が強くないが、もう後戻りできない気持ちが非常に強まる。
21時には、東京を蹂躙する予定だ。
また、ガラケーから“けたたましい警告音”が……。
【20:00】
上陸から1時間──。
家の外も時折、強烈な突風が吹くようになってきた。
自分が“焼きそば”を作って、リビングに戻ってきた息子に食べさせる。
息子は美味しそうに食べた後は、テレビ画面に張り付いて、画面の台風の予報円をグルーッと指でなぞっていた。
【20:45】
ビビビビビビビビビビ……ッ!!
突然、家が大揺れした。
今度は地震ではない。
台風が東京に最接近したようで、狂ったような暴風が吹き始め、ついに家が揺れ始めたのだ。
……本当に気分悪くなってきた。
ただ息子はそんな事より、焼きそばだけでは足らない事に気分が悪くなっているだろうと思って、目玉焼きも作って切り分けて食べさせている。
寝室の妻に麦茶を届けて戻ると、息子は目玉焼きを食べながら両足でドンドン床を踏みつけていた。
何やってんだ? と思ったのだが、そうやる事で軽く部屋が揺れたので、「ああ、台風の揺れを真似してたんだ!」と気付かされた。
【21:30】
バチバチバチバチ……ッ! と窓が鋭い音を立てた。
台風19号が東京に入ってきたようで、秒速40m超えの暴風で飛ばされた雨が、窓に向かって“垂直”に当たってきているのだ。
まるで、無数の針を突き立てられているかのようだ。
しかし、この暴風は長くは続かなかった。
【22:00】
ここ30分ほど、雨ばかりで風は大した事がない。
台風の目に入っているからなのか?
ん? 何か、外からキャッキャッと子供の声が聞こえるような……。
窓から見ると、親子連れが談笑しながら道を歩いているではないか!
とても急用とは思えない。
いくら風が止んでいるからといって、台風19号は頭の上にいるワケで、親はこういう事を子どもにさせてはいけない。
【22:45】
台風が東京を抜けて茨城に入った事で、“吹き返し”の暴風が吹くと思ったのだが、意外にも風が収まってしまい、雨も小雨に弱体化。
NHKの中継では、仙台が暴風雨となっているので、これは東京から完全に“抜けた”という事なのだろうか?
【23:00】
すっかり風が止んでしまった。
雨もほぼ止んで、傘なしで歩けるレベル!
結局、我が家の“安地”は1度も使用されず、息子も遊び疲れて寝てしまった。
台風19号、河川の氾濫や土砂崩れで深刻な被害をもたらした事から、「雨台風寄りの大型台風」だったのだろうか。
まだ、台風15号の方が風が激しくて、近くの公園の木々もバキバキに折れていた。
ただ、油断はならない。
ちょうど渋谷のビル屋上に鎮座していたクレーンがポッキリ折れて、ビル外壁に寄りかかって垂れ下がっている光景がNHKで大映しされた。
すでに犠牲者も生んだ台風19号が日本全土から抜けきり、明日の日の出を見て初めて、その恐ろしさが分かるのである。
※ニュースはお休みします、すみません。
今日は、台風19号が日本列島を襲う日──。
上陸は夕方以降という事だが、早めに動くため、朝シャワーを浴びる。
……と、お風呂に水が張られているではないか。
断水時にトイレ水として使うべく、妻が準備してくれていたようだ!
【9:30】
オリックス(8591)の株主優待で貰った「持ち出し用・防災カバン」にオヤツを詰め込んだのに、ない!
息子(2歳1ヶ月)が取り出して、食べていた……。
【11:45】
NHKニュースで台風の進路を確認。
どうやら夕方あたりに“静岡”あたりに上陸の予想だとか。
自分は暗澹たる気分だった。
台風の渦は「右側の方が風が強い」ので、静岡を中心とすると自分達の東京は、モロに右側ではないか!
一応、以前勤めていた編集会社の40周年記念で貰った「防災ラジオ」を取り出した。
背後に手回しの発電レバーが付いていて、回すと蓄電してラジオが聴けたり、LEDライトで懐中電灯にもなる。
【13:00】
昨日から夫婦で働きづめ、台風準備しづめで疲労が溜まっていて、3人で昼寝。
隣で寝ている息子が「パパ~」と呼んできたので顔を近づけると、バチーン!と叩かれた。
だまし討ちかよ!
この子は、とても賢い……素晴らしい。
【13:30】
そんなワケでなかなか寝られたものじゃないので、息子とリビングで台風情報を確認しながら過ごす。
スナック菓子を食べていると、息子が手を伸ばして、つまみ食いしてくる。
……自分のがあるのに!
【13:45】
そんな息子が、何と奇跡を起こす!
テーブルの防災ラジオのスイッチをONにしたのだ。
ON・OFF自体いっさい教えていないのに、よくスイッチが分かり、そしてラジオを聴こうと思ったものだ……。
【14:00】
「通信障害」発生!
台風でWi-fiの回線が混線しているのか、ついにこの絶望的な白画面がiPhoneに映し出される。
Yahoo! のサイトは辛うじてつながるのだが、画像表示などは全滅。
ライブドアで画像のアップロード、LINEで動画のアップロードをするも、両方とも失敗した。
災害時において、Wi-fiでネットは危険なのでは……と、急に不安になってきた。
【14:30】
窓の外は朝から雨風強いが、ついに突風が吹くように。
木々が激しく揺れる。
【15:30】
NHKで突然、ニュース速報が!
数十年に1度の災害を予測して「特別警報」(大雨)が発令された。
しかもその範囲は「東京」も含み、いよいよ我々に牙を剥いてきたのだ。
もはやこの段階では、避難できるかも状況次第という“すでに危険な事態”である。
【15:45】
そして、通話専用に使っているガラケーが突然、今までに聞いた事がない耳を刺す警告音を鳴り響かせた!
多摩川が氾濫するかも知れないと、世田谷区に避難勧告が発令されたのだ。
すでに先程からNHKニュースも“多摩川ばかり映すようになった”から、氾濫するものと見立てているのだ。
なお、iPhoneはダンマリなのに、ガラケーばかりがその後も10数分おきに、けたたましい警告音を鳴らし続けていた。
【17:00】
そして17時、ガラケーから「多摩川が氾濫する危険水位に到達した」という警報メールが入った。
ウチはその対象エリアから外れているが、そもそもそういうのとは関係なしに避難はしなかったのか? という話。
実はウチも避難について話し合っていたのだが、いざ今日になると、防災無線からも何の案内もなく、区役所のサイトにアクセスしようものなら、何とつながらないのである……!
辛うじて別ルートで区役所の避難所の情報を得てみると、避難所には布団もなく「持参しろ」との事。
どうして、雨風強い中でそんな嵩張るモノを持って行けるというのか?
これだったら、“前日から避難所を開放しないと現実的でない”という事になる。
そして前日から避難しようという住民が、一体どれだけいるのか? という事でもある。
妻は具合が悪くなったので寝室で休ませる事にして、そうすると息子は寝室から離れなくなった。
こうなると、打つ手なし。
自分は、避難をあきらめた。
そんな極限状況の中、自分はどうすれば良いか考えたところ、家の中で一番安全な場所を探すのがベストと考えた。
そして、発見した。
それは「1階の玄関」だった!
北には隣家、南には隣室、東には隣室、西には隣家、上は2階の床と“完全ガード”されている、狭いがとても理想的な場所である。
それはまさに……“安地”だ!
【17:30】
我が家に「異変」が起きた。
リビングの天井から、急に“ポツンポツン”という音が聞こえ始めたのだ!
まるで雨粒の音のようで、屋根が破損して天井に垂れてき始めたのではなかろうか……。
今のところ、天井は濡れていないが、著しく不安だ。
【18:22】
急に家がグラグラッと揺れて、強風のためかと思ったら「地震」である!
千葉で震度4……もうメチャクチャだ。
もう、2019年の世相を表す漢字一文字は「災」だと思ったが、それは昨年使われていた事に気付いてしまった。
【19:00】
台風19号が「伊豆半島」(静岡)に上陸!
東京の我が家は、そこまで雨風が強くないが、もう後戻りできない気持ちが非常に強まる。
21時には、東京を蹂躙する予定だ。
また、ガラケーから“けたたましい警告音”が……。
【20:00】
上陸から1時間──。
家の外も時折、強烈な突風が吹くようになってきた。
自分が“焼きそば”を作って、リビングに戻ってきた息子に食べさせる。
息子は美味しそうに食べた後は、テレビ画面に張り付いて、画面の台風の予報円をグルーッと指でなぞっていた。
【20:45】
ビビビビビビビビビビ……ッ!!
突然、家が大揺れした。
今度は地震ではない。
台風が東京に最接近したようで、狂ったような暴風が吹き始め、ついに家が揺れ始めたのだ。
……本当に気分悪くなってきた。
ただ息子はそんな事より、焼きそばだけでは足らない事に気分が悪くなっているだろうと思って、目玉焼きも作って切り分けて食べさせている。
寝室の妻に麦茶を届けて戻ると、息子は目玉焼きを食べながら両足でドンドン床を踏みつけていた。
何やってんだ? と思ったのだが、そうやる事で軽く部屋が揺れたので、「ああ、台風の揺れを真似してたんだ!」と気付かされた。
【21:30】
バチバチバチバチ……ッ! と窓が鋭い音を立てた。
台風19号が東京に入ってきたようで、秒速40m超えの暴風で飛ばされた雨が、窓に向かって“垂直”に当たってきているのだ。
まるで、無数の針を突き立てられているかのようだ。
しかし、この暴風は長くは続かなかった。
【22:00】
ここ30分ほど、雨ばかりで風は大した事がない。
台風の目に入っているからなのか?
ん? 何か、外からキャッキャッと子供の声が聞こえるような……。
窓から見ると、親子連れが談笑しながら道を歩いているではないか!
とても急用とは思えない。
いくら風が止んでいるからといって、台風19号は頭の上にいるワケで、親はこういう事を子どもにさせてはいけない。
【22:45】
台風が東京を抜けて茨城に入った事で、“吹き返し”の暴風が吹くと思ったのだが、意外にも風が収まってしまい、雨も小雨に弱体化。
NHKの中継では、仙台が暴風雨となっているので、これは東京から完全に“抜けた”という事なのだろうか?
【23:00】
すっかり風が止んでしまった。
雨もほぼ止んで、傘なしで歩けるレベル!
結局、我が家の“安地”は1度も使用されず、息子も遊び疲れて寝てしまった。
台風19号、河川の氾濫や土砂崩れで深刻な被害をもたらした事から、「雨台風寄りの大型台風」だったのだろうか。
まだ、台風15号の方が風が激しくて、近くの公園の木々もバキバキに折れていた。
ただ、油断はならない。
ちょうど渋谷のビル屋上に鎮座していたクレーンがポッキリ折れて、ビル外壁に寄りかかって垂れ下がっている光景がNHKで大映しされた。
すでに犠牲者も生んだ台風19号が日本全土から抜けきり、明日の日の出を見て初めて、その恐ろしさが分かるのである。
※ニュースはお休みします、すみません。