谷の西武百貨店にて開催】
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昨日は渋谷LOFTで買い物したついでに紀伊国屋書店に寄ったところ、イベントスペースでこれを発見。
今、映画でやっている「寄生獣」の制作モニュメントなどが展示されていて、20年前に「寄生獣」をマンガで読んだ世代としては、何とも懐かしい光景が広がっていた。

生生物たちの造形美】
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主人公に対して、敵として、あるいは味方として現れる“寄生生物”達だが、これら制作物が全て「撮影OK」という太っ腹ぶりは、ニュースサイト管理人にとっては実にありがたい。
…というワケで、遠慮なく撮らせていただいた。
実に精緻でよく出来た像の数々である。

【「生獣」とは何か?】
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「寄生獣」は、上京したての20歳頃に読んだマンガの中で、もっとも衝撃的な作品だった。

宇宙から謎の生物が“ある指令”を受けて地球に降りそそぎ、近くにいる人間の体内に潜り込んで身体を占領、“頭部”を寄生された人間は人格を失い、刃をもって周囲の人間を殺し始めるというのがストーリーの骨子。

主人公は、ひょんな事から謎の生物に寄生されつつも人格を保ち、人類のため、他の寄生生物と戦う事になるというもので、その寄生生物の恐怖や生々しい殺戮シーン、そして人間の生存エゴや闘志まで生き生きと描いていて、爾来10年にわたって何度も読み返した作品の1つである。

から変化する姿】
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寄生された人間は、普段は人間の姿をしているのだが、他の人間を食う時などには、首から上がクリーチャーの姿に戻り、自由に変形しながら、刃そのものとなって相手を切り刻むのである。

そのスピードは生身の人間では見切れぬレベルなのだが、何といっても絵の醍醐味は「普通の人間からクリーチャーに戻る時の変化の過程」なのである!
この変化の瞬間には恐怖と、ある種の絶望と、そして諦観を覚えたものだ。

然にして生まれたヒーロー】
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しかし、主人公に寄生した生物「ミギー」は違った。
…というか、元は同じだったのだろうが、“頭部”に寄生できずに「右手」に寄生してしまったがために、主人公の人格を奪えず、主人公と共生する事になり、さらには他の寄生生物と戦うハメになってしまったのである。

この「ミギー」は実に優秀で、事あるごとに右腕を変形させて主人公を助け、むしろヒーロー的な活躍を見せる事となる。

質化】
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ミギーや他の寄生生物の最大の武器は、身体の一部を“硬質化”させて作る「刃」である。

答無用で襲ってくる寄生生物】
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「刃」は先述の物凄いスピードで振り回されるため、攻撃相手(人間)の体など、ニンジンかキュウリのようにキレイにスパスパ切り刻んでしまう。

寄生生物から“敵”とみなされている主人公や「ミギー」もまた、この硬質化ブレードで血路を開いていくのである。

大の敵】
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そんな中で、最も恐ろしい敵となって主人公の前に立ちはだかったのが「後藤」である。
後藤といっても生前の人格は既になく、しかも普通は1人の人間に1匹の寄生生物が入るところ、この後藤には1人に“数体の寄生生物が入り込む”事で、まさに頭から足の先まで寄生生物によって管理された「最強最悪の個体」なのである。

果たしてその時主人公は……という、実に盛り上がる話なのである!

ニュメント以外も充実】
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映画版「寄生獣」とマンガ版「寄生獣」の代表的なシーンを壁面に飾って並べていて、ああ、こんなシーンあったなと。

この寄生生物(敵)の「この種を食い殺せ」というセリフは、人間という種族を食い殺せというものであり、先述の“ある指令”である。
寄生生物は生まれた時からこの指令を受け取っていて、それを意識して、あるいは無意識のうちに実行していくのである。

室には】
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等身大……いやいや、等身よりはるかにデカい「ミギー」の像があるなど、2ショットも撮れるありがた仕様。
グロテスクで残酷な世界観のマンガ由来の展示会とも思えぬ“親切設計”に、やたら癒されていたのである…!

にもカラー版の漫画のコマなど】
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「寄生獣」は、マンガは一度読んでみた方がいいと言える作品である。

「環境問題についてどうあるべきか、そもそも人間とは地球において有用なのか無用なのか」
…今のコンサバな世の中と違って、当時は“リベラル中心”で、自然環境への危機感も大きかった時代だ。

激しい戦闘や迫りくる恐怖と共に、そんな時代の人から見た世界観を味わってみるのも一興だと思う。

なおこの展示会は2015年1月18日(日)まで。
関東在住の人は冬休みや年末年始休みに行ってみては?


寄生獣 全10巻完結




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何か違う気がする…。