務チェック】
クリックで拡大(撮影:中野龍三)。

出社前の朝、コーヒーを豆から淹れながら、SFPホールディングス(3198)の決算報告書に目を通す。
「磯丸水産」「鳥良商店」など、居酒屋系飲食店を擁する外食大手(東証プライム)である。

さかの黒字】
クリックで拡大(撮影:中野龍三)。

損益計算書を見る──。
新型コロナウイルスの大災厄のせいで大赤字だろうと思って見てみたら、営業利益は【マイナス79億円】、大赤字で手が震える。

昨年のデルタ株など緊急事態宣言下でロクに営業できなかったから、やむを得ないが。

しかし、表の最下部、当期純利益を見たら、なぜか【プラス17億円】!

一体何があって、一転して黒字に? とよく見たら、営業損失項目の下に“助成金収入”なるものがあり、それで【プラス98億円】になっていたのである。
助成金は詳述すると「新型コロナウイルス感染症に係る雇用調整助成金 及び 時短協力金」ということである。

「磯丸水産」など大量の店舗を抱えていると、この助成金の額も物凄いことに……!

営努力も大きいが……】
クリックで拡大(撮影:中野龍三)。

さらに読み進めると、今回から「配当金」も復活とか!
黒字になったことでの配当復活(復配)なのだが、正直嬉しい反面、微妙な気分に。

黒字は助成金によるもので、元は税金だと考えると、軽く罪悪感を覚える。

もちろん国の時短・休業政策に協力した対価で返済義務もなく、親会社と共にDX戦略で注文システムなどを改良したり、グループ企業間で共同仕入れの仕組みを構築したりと営業努力もあっての黒字化であり、それで出た剰余金は株主に還元……で間違いではないのだが。

ウチでは赤ちゃん株主を含め、4人全員が株主なので、全員で配当を貰う形に。
とりあえず、子供の教育とゲーセンに還元したい。