中野龍三Web : スイーツと歩く！京都市街地ツアー

【［お知らせ］謹賀新年と正月番組】

昨年は当サイト読者の皆様には多大なお世話を賜り、誠にありがとうございました。
今年も引き続きお引き立てのほどをよろしくお願い致します。

2009年のCS放送企画以来、今度は１コーナーでもいいから民放でアイデアを通してみたいと思い、ようやく昨年実現しましたが、今年の抱負としては、これをさらに進めていければと考えています。

というわけで、「マツコ＆有吉の怒り新党・正月SP」の放送時間も決定。
放送日は先日お伝えした通り「2015年１月３日」（土曜）。
そして放送時間は「20時54分から」で約２時間のSPとなります。

■「マツコ＆有吉の怒り新党」公式

他にも多くの“有識者”が出るので、その一人である自分がどこに出ていて、どのくらいの尺の長さなのか、どこまで映像が使われているのかについての内容は一切不明、正直、自分でも不安なところがありますが…。

出るのはいつもの「新３大のコーナー」です。

以上、新年のご挨拶とお知らせでした。

【１：東寺では餅】

京都中心部の市街地は“碁盤”に例えられるが、まずは碁盤の最南端といえる東寺から。
ここでは「東寺餅」をいただくとしよう。
この東寺餅、こしあんの口どけがとても良く、赤福のそれよりキメ細かく、フワッと溶けていくようだ。
さらに驚いたのは、求肥という白い餅の部分もまた、さほど噛まずしてとろけて消えていくさまで、まるで正月の新雪のごとし…である！（※まあ、京都に雪降ってないのと、食べたのも大晦日だったりするが）

さて、この近くにあるのが当然ながら「東寺」だ。
言わずもがな、空海（弘法大師）が開創した真言宗の総本山なのだが、自分がこの手の大寺院を見る時に工夫しているのが、「少ししゃがんで見上げる」事。

古代や中世の日本人の低身長に合わせて見る方が、当時の人が抱いた畏敬心にリンク出来ると思ったためだ。

【２：東山では抹茶セット】

東寺から北上、京都駅をスルーしてさらに東進すること１キロ、東山一帯にたどり着く。
ここでは「茶房・撓（しほり）の抹茶セット」をいただくとしよう。
創業150年の老舗ながら、粒あんを紐状の白あんで包み込むという“二重のあん”の斬新さ。
さぞかしクドイのかと思いきや、白あんは極めて淡い味付け、粒あんも甘さ控え目で、実に美味なのである。

さて、この近くにあるのが「方広寺の鐘」だ。
ここの鐘はいわく付きで、「国家安康君臣豊楽」という銘が刻まれていたため、“家康の名前を真ん中からぶった切り、豊臣が栄えることを願ったモノだろう”と徳川家康が言いがかりをつけて豊臣氏を滅ぼすキッカケとなったのだ。

その部分をきっちりマーカーで強調している方広寺は親切。

【３：四条河原町ではクリーム菓子】

西進して鴨川を越えて北上すること１キロで四条河原町、まあ京都最大の繁華街である。
ここでは「ロンドン焼」をいただくとしよう。
ちょっと小ぶりな大判焼きの中には、粒あんではなくてカスタードクリームが入っていて、外皮が厚みがあってシッカリしているので、見た目よりは食べ応えがある。
ロンドン焼は割りとメジャーで馴染み深いお菓子なのだが、この繁華街で買い物する間に、カジュアルに小腹満たしするにはピッタリな感がある。

さて、この近くにあるのが「錦市場」だ。
平安時代に遡るルーツを持つ市場は大晦日にはこの大混雑で、京都の風物詩の一つらしいが、単に路地が大阪・黒門市場の半分以下と狭いためでは…と思うのは自分だけだろうか。

聖護院大根や九条ネギなど、個性的で鍋に入れても煮崩れしない“京野菜”は、ただでさえ高い上に、東京などで買えばさらに輸送費込みのプレミア価格に跳ね上がるので、ここいらで買うのが得策。
まあ一番安い買い方は、京都郊外のJA直売所だったりするが…。

【４：祇園ではパフェ】

四条河原町から鴨川を再び越えると、そこがすでに祇園だ。
ここでは「特選都路里パフェ」をいただくとしよう。
店は茶寮・都路里（つじり）といい、宇治茶の老舗メーカー“辻利”が手がける店とあり、サービスで出てくる“ほうじ茶”までもが美味。

てっぺんの抹茶ホイップは薄味の甘さで、食べ進めると、少し濃いめの抹茶アイスがお目見えする。
アイスのサイドには抹茶カステラがシッカリした甘味を添え、栗と角切り抹茶ゼリーの硬軟が口遊びに付き合ってくれる。
その下にやおら抹茶シャーベットが現れ、先ほどのアイスと違って、緑茶の香りと渋味を主張してくる。
さらに白玉と小豆は、ここまでお茶系で来た事に対する小休止、パフェの中の“お茶請け”である！
再び食べ進めると、抹茶ゼリーに練乳アイスで楽しませ、最後は抹茶色に染まった寒天ゼリーでめでたくシメとなる。
パフェの中に一連の物語があり、歴史の街・京都に相応しいスイーツだといえる。

さて、この近くにあるのは四条大橋なのだが、腹ごなしに「三条大橋」まで歩いてみよう。
橋から鴨川を見下ろすと、そこは昔の「処刑場」である。
中世から近代にかけて平将門、石田三成、近藤勇など、ここ三条河原で処刑されて晒されてきた歴史があり、また橋の欄干には幕末の池田屋事件での刀傷が今でも残っている。

もとより京都は、時の権力者や政治闘争に巻き込まれ続けてきた歴史がある因縁の地で、それらは決して“甘くない”のである。