2011年10月29日の日記です。

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170マイクロシーベルトが検出された
世田谷のスーパー。

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 さて、昨日世田谷のスーパーで170マイクロシーベルトの放射線が出たニュースがあった。

 なお昨日時点では110マイクロシーベルトとされていたが、その後の再調査で170マイクロシーベルトと判明、不安が広がっている。

 果たして現地のスーパーはどうなっているのか?
 今日、行ってきた。


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スーパーは臨時休業、
周囲にマスコミがごった返す。

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 さて昼前に現地に着くと、まさに世田谷の閑静な住宅地、向かいに中学校があり、見通しのいい場所だ。

 しかしやはり今日ばかりは、スーパーの周囲にマスコミの報道陣が取り囲み、異様な雰囲気になっていた。

 スーパーは「放射能が出たので安全になるまでは休業します」との張り紙と共に閉鎖され、マスコミ報道陣はスーパーの周りをグルグル、隣家の人やスーパーの関係者(?)に取材して回るしかなかったようだ。


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スーパー敷地内は非常線が張られ、
公安関係者しか入れない様子。

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 この500坪以上あると思えるスーパーの敷地には、公安関係者しか入れないようで、たまに警察官が出入りしていた。


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テレ朝がアンテナか計測器(?)を、
のびのびと伸ばしていた。

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 しかしこれだけの大ニュースである、今日ばかりはマスコミと共に、「野次馬」でエライ事になっているかと思いきや、いるのはマスコミの報道陣ばかり、野次馬はほとんどいない!

 普通はこれくらいの事件の場合、報道陣を取り囲むか金魚のフンみたいに、大量の野次馬が付いて回るものだが、そういうのがほとんどいない。

 だから、マスコミを除けば、わりと静かな状況で、何とも拍子抜けな感なのである!
 野次馬はごく少数で、むしろ、通りがかりの近隣住民の方がはるかに多い。

 やはりこれも「放射能の恐怖」というヤツなのだろうか…?

 なので、近隣住民の声を拾ってみた。

 「買い物来てたから、まさかって感じ」(中年女性A)
 「あそこにビンの箱とか積んでるじゃない、ああいうのが怪しいのよ」(中年女性B)
 「ウランが出たのよ」(70代女性)
 「あららら……ゲホッ!」(後期高齢の男性)


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近隣住民の方から、貴重な証言が…!!
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 …と、その時である!
 自分に向かって、ある初老の男性が近寄ってきて自分の取材状況を訊ねてきたではないか。

 自分は「放射性物質はウランとの話も出ていますが、本当のところは分かりません」と答えると、何とこの男性は“驚くべき事実”を話してくれた。

 男性はここに長く住む地元住民で、かつてこのスーパーが出来る前のことについて、知っていたのだ。

 かつてここには、「農業研究施設の寮」と「林」があり、【研究員が実験で使用した薬品を向かいの林に投棄した可能性がある】というのだ!


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かつてスーパーが出来る前、
薬品の不法投棄があった!?

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 男性の話の詳細は、こうだ。

 この近くには「アジアから人を集めて農業研究をする施設」があったのだそうだ。
 研究の対象は主に「稲」で、アジアでは二毛作や三毛作が当たり前だったので、さらに収穫を増やそうと、力を入れて研究されていたという。
 その肥料開発研究で用いられた薬品が、スーパーの敷地内にかつてあった「寮」に何らかの形で持ち込まれ、不用になったところで向かいの「林」に捨てたのではないか
……ということだった。

 男性は「だから捨てたヤツが今になって(放射能が)出たんでしょ」と言い、「何も(原因を)難しく考えることはない」別に驚いた様子ではなかったのも印象的だった。


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 もちろん自分はこの証言によって、「原因が農業研究施設の薬品だ!」と断定するつもりはない。
 しかしここに長く住む男性の言には、重みと信憑性があった。

 また、チェルノブイリ原発事故においても、植物の異常生育が報告されている。
 そしてその中には奇形とともに、「巨大化」があった。

 「放射能が植物を巨大化させる…これを稲の生育に応用できないか」ということは、研究段階では考えられ、実験されてもおかしくない事象である。

 そして使用された薬品が寮の向かいの林、つまり今のスーパーの店舗部分に捨てられた…というのは、決して不自然な推理の流れではない。

 さて、今後調査機関が調べるべきは、
 ①:「男性の証言どおり、このスーパーに農業研究施設の寮と林があったのか」ということと、あった場合は、
 ②:「林に薬品が捨てられた事実があるか」
 ③:「農業研究施設で放射性物質を使った実験が行われていたか」
 ということだろうか。

 果たして原因は農業研究施設で使われた薬品なのか、それとも別の何かなのか…今後の調査と真相究明が待たれる。


※【追記】産経新聞電子版の記事に、
農協の施設があったと報じられている。