※2008年6月10日の記事です。
昼の1時くらいに作業をしていると、電話がかかってきた。
取引先からの電話だろうか、と思って受話器を取ると、何とフジテレビさんだった。
話の内容は、先日起きた 「秋葉原通り魔事件」 で使用されたダガーナイフとゲームの関係についてであり、軽く電話口で打ち合わせをし、改めて2時に電話をいただくことで、一旦切った。
◆ ◆ ◆
はたして、2時キッカリにまた電話がかかってきて、3時に作業場まで取材に来てくれることになった。
なかなか速い展開だな、と半ばあせりながら作業場の掃除を始める。
ここのところサボっていたので、かなり慌ててやる。テーブルの上には昨日の記事で使った 「夕刊フジ」 なんかも転がっていたので、サササッと棚の下に滑り込ます。
なんだかんだいって掃除に1時間かけていると、インターホンが鳴った。本当に3時キッカリに、この分かりにくい地形の果てにある作業場まで来たのである。
この辺の捜査能力はさすがTV、恐るべし。
◆ ◆ ◆
ドアを開けると、取材記者とカメラマンの計3人がいらしていて、かなり大きな3脚つきTVカメラ (2,000万円くらいするのでは?) 持参という、本格的なもの。
作業場の中に3脚を設置すると、撮影補助用ライトを焚き、自分の胸元に小型マイク、腰に長方形の機材 (マイクの本体部分?) を取り付ける。よく芸能人がスタジオで取り付けているアレである。
準備が完了すると、いよいよ取材が始まった。
◆ ◆ ◆
質問内容は、ほぼ1点で、「秋葉原通り魔事件」 で使われたダガーナイフは、ゲームの世界ではどういう扱いなのか? ということだった。
自分が答えたのは以下の内容だった。
「ダガーナイフは、FFなど多くのゲームで登場する、初歩的かつ強くもなく、ありきたりな武器である。したがってダガーは、ゲーマーが憧れるような存在ではなく、この武器に触発されて現実世界で犯罪を起こしたとは、到底考えにくい」
この内容を、何カットもニュアンスを微妙に変えながら、10分ほど繰り返す。結構丁寧な作業なのである。
この質問を撮り終えると、補助的な質問や、会話しているところの映像などを5分ほど収録し、終了。
質問が限られていたとはいえ、あっという間の早業で、ある意味感動的だった。
◆ ◆ ◆
最後に、この取材はいつ放送されるのかを聞いたところ、何と夕方の 「FNNスーパーニュース」 だという!
いくら迅速に取材が終わったとはいえ、この時点で昼の3時30分だ。ニュースの枠は4時53分から7時前まで。間に合うのか・・・?
一抹の不安を抱えながら、お疲れ様でした! と言って、見送った。
◆ ◆ ◆
「FNNスーパーニュース」 より (フジテレビ・10日) 。
(クリックで拡大)
これが何と間に合っているのだ!
取材終了からわずか2時間26分後のO.Aである。
よくTV局の裏側を取材した番組で、スタッフが 「テープ通ります!」 と叫びながらHDをダッシュで受け渡ししている姿が映されているが、何か分かった気がした。
ただ一点、O.Aでは、先の内容の一部、「ダガーナイフは、『FF』 など多くのゲームで登場する、ありきたりな武器である」の部分のみの紹介で、そこが少し残念といえば残念だった。
これだと、「ダガーがゲームで多く登場する武器だから、その親しみやすさに触発されて犯罪に至りやすい」 という曲解に至る可能性がゼロではなく、「ダガーのような弱く平凡で、ありきたりな武器では、触発すらされず、犯罪に至ることは考えにくい」 という本来の趣旨がなかなか伝わりにくい。
当日は、加藤智大容疑者の両親の会見が始まるというスクープが流れ込んできたこともあり、それによってこちらの枠が減ってしまったことは仕方ないが、今度はもう少しじっくり話してみたいと思った。
ゲーマーが社会で認められるということは、歴史的背景および現代における社会情勢から鑑み、一朝一夕で出来る事ではない。
だからこそ、これからも倦まず弛まずの努力が必要なのである。
まあそれにしても、取材要請からO.Aまで5時間かかっていないというのは、自分にとっては驚異的で、仕事内容の素晴らしさに頭が下がる。
昼の1時くらいに作業をしていると、電話がかかってきた。
取引先からの電話だろうか、と思って受話器を取ると、何とフジテレビさんだった。
話の内容は、先日起きた 「秋葉原通り魔事件」 で使用されたダガーナイフとゲームの関係についてであり、軽く電話口で打ち合わせをし、改めて2時に電話をいただくことで、一旦切った。
はたして、2時キッカリにまた電話がかかってきて、3時に作業場まで取材に来てくれることになった。
なかなか速い展開だな、と半ばあせりながら作業場の掃除を始める。
ここのところサボっていたので、かなり慌ててやる。テーブルの上には昨日の記事で使った 「夕刊フジ」 なんかも転がっていたので、サササッと棚の下に滑り込ます。
なんだかんだいって掃除に1時間かけていると、インターホンが鳴った。本当に3時キッカリに、この分かりにくい地形の果てにある作業場まで来たのである。
この辺の捜査能力はさすがTV、恐るべし。
ドアを開けると、取材記者とカメラマンの計3人がいらしていて、かなり大きな3脚つきTVカメラ (2,000万円くらいするのでは?) 持参という、本格的なもの。
作業場の中に3脚を設置すると、撮影補助用ライトを焚き、自分の胸元に小型マイク、腰に長方形の機材 (マイクの本体部分?) を取り付ける。よく芸能人がスタジオで取り付けているアレである。
準備が完了すると、いよいよ取材が始まった。
質問内容は、ほぼ1点で、「秋葉原通り魔事件」 で使われたダガーナイフは、ゲームの世界ではどういう扱いなのか? ということだった。
自分が答えたのは以下の内容だった。
「ダガーナイフは、FFなど多くのゲームで登場する、初歩的かつ強くもなく、ありきたりな武器である。したがってダガーは、ゲーマーが憧れるような存在ではなく、この武器に触発されて現実世界で犯罪を起こしたとは、到底考えにくい」
この内容を、何カットもニュアンスを微妙に変えながら、10分ほど繰り返す。結構丁寧な作業なのである。
この質問を撮り終えると、補助的な質問や、会話しているところの映像などを5分ほど収録し、終了。
質問が限られていたとはいえ、あっという間の早業で、ある意味感動的だった。
最後に、この取材はいつ放送されるのかを聞いたところ、何と夕方の 「FNNスーパーニュース」 だという!
いくら迅速に取材が終わったとはいえ、この時点で昼の3時30分だ。ニュースの枠は4時53分から7時前まで。間に合うのか・・・?
一抹の不安を抱えながら、お疲れ様でした! と言って、見送った。
「FNNスーパーニュース」 より (フジテレビ・10日) 。
(クリックで拡大)
これが何と間に合っているのだ!
取材終了からわずか2時間26分後のO.Aである。
よくTV局の裏側を取材した番組で、スタッフが 「テープ通ります!」 と叫びながらHDをダッシュで受け渡ししている姿が映されているが、何か分かった気がした。
ただ一点、O.Aでは、先の内容の一部、「ダガーナイフは、『FF』 など多くのゲームで登場する、ありきたりな武器である」の部分のみの紹介で、そこが少し残念といえば残念だった。
これだと、「ダガーがゲームで多く登場する武器だから、その親しみやすさに触発されて犯罪に至りやすい」 という曲解に至る可能性がゼロではなく、「ダガーのような弱く平凡で、ありきたりな武器では、触発すらされず、犯罪に至ることは考えにくい」 という本来の趣旨がなかなか伝わりにくい。
当日は、加藤智大容疑者の両親の会見が始まるというスクープが流れ込んできたこともあり、それによってこちらの枠が減ってしまったことは仕方ないが、今度はもう少しじっくり話してみたいと思った。
ゲーマーが社会で認められるということは、歴史的背景および現代における社会情勢から鑑み、一朝一夕で出来る事ではない。
だからこそ、これからも倦まず弛まずの努力が必要なのである。
まあそれにしても、取材要請からO.Aまで5時間かかっていないというのは、自分にとっては驚異的で、仕事内容の素晴らしさに頭が下がる。