※2014年2月11日の日記です。
【職場近くで借りた貸本マンガ】

その“レンタル期限”が今日だった事に今朝気づき、この祝日に出勤よろしく慌てて返しに来たら、辺りは警官でいっぱいだった。
レンタル屋に返却、タイ料理を食べた後にまた同じ所を通ると、警官の数はさらに増え、ようやく尋常ならざる事態だと気づく。
【何があるんですか?】

…と、物々しい装備の機動隊員に尋ねると、「デモがこれから起きる」とか。
さらに詳しく聞こうとすると、言葉を濁された。
【しかしそんなものは】

ググれば済む事。
すぐに情報が出て、左翼が「建国記念日・反対デモ」をやるようだ。
当然、それを快く思わない右翼が妨害活動する事を予測して、警官隊が警備をするという流れらしい。
デモ開始時間は「午後4時」、場所は早稲田駅近辺の「キリスト教会」で、ここがデモの起点となるようだ。(※この時点では不確定情報ではあるものの)
【午後2時12分】

デモが始まる教会が近い早稲田駅前には、すでにバリケードと機動隊、そして警察車両の列が出来ていた!
【午後2時20分】

防弾チョッキを着た機動隊員の隊列が続々駆けつける。
デモというと「暴力」は付き物だ。
もしそれが銃弾だった場所を予測しての防弾チョッキ…。
【午後2時27分】

したがって、自分もデモの「流れ弾」に当たらないよう、弓矢を祀る「穴八幡宮」へお参りをする。
しかも50メートル先にあるなんて、何ともお誂え向きで。
【午後3時00分】

先ほどお参りし、早稲田駅ほど近い「穴八幡の交差点」。
警察車両は見慣れないタイプのものも含めて続々集結、デモの起点と思われる「キリスト教会」周辺に展開し始めた。
【午後3時25分】

本屋で最新刊のチェックをしていたら、外から拡声器の声が。
黒のワンボックスの街宣車に乗った右翼2、3名が早稲田駅前交差点に乗り付けてきたのだ。
午後4時を待たずして“前哨戦”が始まったようだ。
“左翼デモを許すな”と叫ぶ運転席の右翼に警官隊が注意すると「邪魔してんじゃねーよこの野郎!」と怒号。
【午後3時27分】

その後、街宣車は交差点中ほどまで進んだところで警官隊や警察車両と睨み合いになるも、程なくして「気持ち悪いメガネかけやがって、左翼守ってどーすんだよ!」など怒り狂いながらUターン、牛込方面に戻って行った。
・「割りと素直に従ったよね」(20代・男性)
・「早かったね、もっと冒険するんかと思ったけど」(20代・男性)
【午後4時2分】

デモはやはり「キリスト教会」前から始まるようだ。
4時になると、急に教会前の通りには“物凄い密度”で警官隊・警察車両が…!
【午後4時12分】

表通りの手前の歩道から、2台の警察車両の間から覗く形で向こうにある「キリスト教会」を見ると、門の所にはデモ隊はおらず、まだ動きはなし。
しかし、警官隊の物々しい雰囲気から、デモ開始が間もなく迫っている事が、黙っていても分かった。
上空を、警察か報道のヘリが飛び始めた。
【午後4時12分】

突如として警察の拡声器で「これからデモが行われます」との宣言があった。
その途端、教会の門から横断幕を掲げたデモ隊が現れた。
先頭は、白いワンボックス型で拡声器付きの“デモ隊・街宣車”、後ろを“デモ隊・本隊”が続いていて、出てくるや否や、拡声器で叫ぶ。
「建国記念の日反対!」
「安部首相は靖国参拝を止めろ!」
「戦争で死ぬ事を賛美するな!」
そして向かいの歩道にいる警官と自分をキッと睨んで「警察は撮影を止めろ!!」と怒号。
…自分はOKらしい。
【午後4時17分】

デモ隊の総勢は70人程度でそれほど多くはなかったが、手にメッセージ付きのプラカードを持って、さながら原発反対デモのよう。
また向かいの公園には右翼が集まっていて、デモ隊が出てくると抗議の怒声を浴びせるのだが、数人程度なので拡声器にかき消されてしまったようだ。
【午後4時19分】

その後、穴八幡交差点を左折。
デモ隊を追尾しようにも、警察が交差点の信号を操作しているようで、なかなか青にならない。
【午後4時30分】

青になった途端、デモ隊が通る横の沿道へ行くも、そこは警察関係者で埋まっていて追い越すことはできなかった。
こうなったら“大通り”はあきらめ、先回りすべく“裏路地”へ突っ込んでいく。
昼休みに細かい路地まで歩き回っていたので、よく知っていた。
変な坂やら戦前の区画のような細い路地やらを突っ切って回り込み、ほどなくしてデモ隊の前へ出る事に成功。
【午後4時36分】

デモ隊は幾度となく警察が隊の前に立つ事に激高「デモの妨害をするな!」とシュプレヒコールを上げる。
【午後4時40分】

それに対して警察も拡声器で応酬。
「こちらは戸塚警察署長である、デモ隊の諸君、車を速やかに進めなさい!」
【午後4時45分】

デモ隊、明治通り交差点へ進入、さらに騒ぎ立てる。
「紀元節反対!」
「天皇中心の国は要らない!」
日テレ・カメラマンの後ろからデモ隊を観察していると、デモのコールが途中から“げーん発いーらない”のメロディに変化。
声の出し方が変わっても、言っているのは「反対」ばかりで、なぜそう考えるのかという事についてはサッパリ伝わってこないのだが、デモなんてそんなものか…。
そんなんでも一応、さらに追跡しようとしたら、またしても交差点の信号が変わらず、デモ隊と警官隊は先へ行ってしまった。
先の穴八幡交差点同様、警察が「信号機の制御盤」を開けて信号を操作、ずっと“赤”のままにしているのだ。
ようやく信号が青になると、またしても大通りを放棄して路地に入り込み、先回りする事になるのだが、何か情けない。
【午後4時55分】

さっさと区画整理しろ! と叫びたくなるのを我慢しながら、またしても先回り成功、「高田馬場」駅前へ出た。
デモ隊はちょうど自分のいる方に曲がってきて、叫び続ける。
「日の丸は侵略戦争の象徴だ!」
「君が代は侵略戦争の歌だ!」
警官隊も拡声器で応酬。
「デモ隊は隊列を4列に整えて行進しなさい!」
…で、なぜ、デモ隊の進行方向が分かるのかと言えば、まあそれは、“警官の密度が高い所が進行方向になっている”と予測しているためだ。
【午後5時3分】

突然、沿道の警官隊が波打つようにうねったと思うと、1人の男が「うおおおおッ…!!」と叫んでデモ隊に突撃しようとした。
右翼とみられる勢力の“伏兵”がいたのだ!
しかし警官もスグに反応、男を取り押さえにかかる。
男はなおも暴れ、警官ごと路上に押し出てきて、しばらく揉み合う。
【午後5時5分】

しかし周りを囲むは、屈強な機動隊員。
男はそのまま路側帯に押し付けられながらも、さらに暴れていた。
【午後5時7分】

しかし騒ぎはそれで収まらなかった。
“伏兵”は数人いるようで、2分も経たないうちに、また別の男が道路上に飛び出す!
男は捕まった仲間の救出に向かおうとしたのか、直後に警官隊に取り押さえられる。
「おーッ!? 信号渡るだけじゃんかよォーッ!!」
【午後5時20分】

そうこうしているうちに、デモ隊は先へ行って見えなくなり、警官隊の密度を頼りに追跡してみると、デモ隊は少し先の公園で解散していた。
警察の列ができる中を、まだ何かを叫びながら帰っていき、別に何か“政治的な結果”を出したワケでもないのに、その表情には達成感に満ち満ちていた。
【実に冷めた沿道】

しかし、盛り上がっていたのは、“当のデモ隊”と“それを妨害する勢力”に過ぎなかった。
沿道の人々は“その双方”を見るも、別に大して反応しておらず、ほとんどスルーと言ってよい状況で、まだまだこの社会は健全だと思った。
・「そういや新年会いつやるんだっけ?」 (30代・会社員・男性)
・「来月くらいにやるんじゃね?」 (30代・会社員・男性)
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▼ 「建国記念の日」ってあるけど本当に2月11日に日本ができたの?
天皇ごっこ
【職場近くで借りた貸本マンガ】

その“レンタル期限”が今日だった事に今朝気づき、この祝日に出勤よろしく慌てて返しに来たら、辺りは警官でいっぱいだった。
レンタル屋に返却、タイ料理を食べた後にまた同じ所を通ると、警官の数はさらに増え、ようやく尋常ならざる事態だと気づく。
【何があるんですか?】

…と、物々しい装備の機動隊員に尋ねると、「デモがこれから起きる」とか。
さらに詳しく聞こうとすると、言葉を濁された。
【しかしそんなものは】


ググれば済む事。
すぐに情報が出て、左翼が「建国記念日・反対デモ」をやるようだ。
当然、それを快く思わない右翼が妨害活動する事を予測して、警官隊が警備をするという流れらしい。
デモ開始時間は「午後4時」、場所は早稲田駅近辺の「キリスト教会」で、ここがデモの起点となるようだ。(※この時点では不確定情報ではあるものの)
【午後2時12分】

デモが始まる教会が近い早稲田駅前には、すでにバリケードと機動隊、そして警察車両の列が出来ていた!
【午後2時20分】

防弾チョッキを着た機動隊員の隊列が続々駆けつける。
デモというと「暴力」は付き物だ。
もしそれが銃弾だった場所を予測しての防弾チョッキ…。
【午後2時27分】

したがって、自分もデモの「流れ弾」に当たらないよう、弓矢を祀る「穴八幡宮」へお参りをする。
しかも50メートル先にあるなんて、何ともお誂え向きで。
【午後3時00分】

先ほどお参りし、早稲田駅ほど近い「穴八幡の交差点」。
警察車両は見慣れないタイプのものも含めて続々集結、デモの起点と思われる「キリスト教会」周辺に展開し始めた。
【午後3時25分】

本屋で最新刊のチェックをしていたら、外から拡声器の声が。
黒のワンボックスの街宣車に乗った右翼2、3名が早稲田駅前交差点に乗り付けてきたのだ。
午後4時を待たずして“前哨戦”が始まったようだ。
“左翼デモを許すな”と叫ぶ運転席の右翼に警官隊が注意すると「邪魔してんじゃねーよこの野郎!」と怒号。
【午後3時27分】

その後、街宣車は交差点中ほどまで進んだところで警官隊や警察車両と睨み合いになるも、程なくして「気持ち悪いメガネかけやがって、左翼守ってどーすんだよ!」など怒り狂いながらUターン、牛込方面に戻って行った。
・「割りと素直に従ったよね」(20代・男性)
・「早かったね、もっと冒険するんかと思ったけど」(20代・男性)
【午後4時2分】

デモはやはり「キリスト教会」前から始まるようだ。
4時になると、急に教会前の通りには“物凄い密度”で警官隊・警察車両が…!
【午後4時12分】


表通りの手前の歩道から、2台の警察車両の間から覗く形で向こうにある「キリスト教会」を見ると、門の所にはデモ隊はおらず、まだ動きはなし。
しかし、警官隊の物々しい雰囲気から、デモ開始が間もなく迫っている事が、黙っていても分かった。
上空を、警察か報道のヘリが飛び始めた。
【午後4時12分】

突如として警察の拡声器で「これからデモが行われます」との宣言があった。
その途端、教会の門から横断幕を掲げたデモ隊が現れた。
先頭は、白いワンボックス型で拡声器付きの“デモ隊・街宣車”、後ろを“デモ隊・本隊”が続いていて、出てくるや否や、拡声器で叫ぶ。
「建国記念の日反対!」
「安部首相は靖国参拝を止めろ!」
「戦争で死ぬ事を賛美するな!」
そして向かいの歩道にいる警官と自分をキッと睨んで「警察は撮影を止めろ!!」と怒号。
…自分はOKらしい。
【午後4時17分】


デモ隊の総勢は70人程度でそれほど多くはなかったが、手にメッセージ付きのプラカードを持って、さながら原発反対デモのよう。
また向かいの公園には右翼が集まっていて、デモ隊が出てくると抗議の怒声を浴びせるのだが、数人程度なので拡声器にかき消されてしまったようだ。
【午後4時19分】

その後、穴八幡交差点を左折。
デモ隊を追尾しようにも、警察が交差点の信号を操作しているようで、なかなか青にならない。
【午後4時30分】


青になった途端、デモ隊が通る横の沿道へ行くも、そこは警察関係者で埋まっていて追い越すことはできなかった。
こうなったら“大通り”はあきらめ、先回りすべく“裏路地”へ突っ込んでいく。
昼休みに細かい路地まで歩き回っていたので、よく知っていた。
変な坂やら戦前の区画のような細い路地やらを突っ切って回り込み、ほどなくしてデモ隊の前へ出る事に成功。
【午後4時36分】

デモ隊は幾度となく警察が隊の前に立つ事に激高「デモの妨害をするな!」とシュプレヒコールを上げる。
【午後4時40分】

それに対して警察も拡声器で応酬。
「こちらは戸塚警察署長である、デモ隊の諸君、車を速やかに進めなさい!」
【午後4時45分】

デモ隊、明治通り交差点へ進入、さらに騒ぎ立てる。
「紀元節反対!」
「天皇中心の国は要らない!」
日テレ・カメラマンの後ろからデモ隊を観察していると、デモのコールが途中から“げーん発いーらない”のメロディに変化。
声の出し方が変わっても、言っているのは「反対」ばかりで、なぜそう考えるのかという事についてはサッパリ伝わってこないのだが、デモなんてそんなものか…。
そんなんでも一応、さらに追跡しようとしたら、またしても交差点の信号が変わらず、デモ隊と警官隊は先へ行ってしまった。
先の穴八幡交差点同様、警察が「信号機の制御盤」を開けて信号を操作、ずっと“赤”のままにしているのだ。
ようやく信号が青になると、またしても大通りを放棄して路地に入り込み、先回りする事になるのだが、何か情けない。
【午後4時55分】

さっさと区画整理しろ! と叫びたくなるのを我慢しながら、またしても先回り成功、「高田馬場」駅前へ出た。
デモ隊はちょうど自分のいる方に曲がってきて、叫び続ける。
「日の丸は侵略戦争の象徴だ!」
「君が代は侵略戦争の歌だ!」
警官隊も拡声器で応酬。
「デモ隊は隊列を4列に整えて行進しなさい!」
…で、なぜ、デモ隊の進行方向が分かるのかと言えば、まあそれは、“警官の密度が高い所が進行方向になっている”と予測しているためだ。
【午後5時3分】

突然、沿道の警官隊が波打つようにうねったと思うと、1人の男が「うおおおおッ…!!」と叫んでデモ隊に突撃しようとした。
右翼とみられる勢力の“伏兵”がいたのだ!
しかし警官もスグに反応、男を取り押さえにかかる。
男はなおも暴れ、警官ごと路上に押し出てきて、しばらく揉み合う。
【午後5時5分】

しかし周りを囲むは、屈強な機動隊員。
男はそのまま路側帯に押し付けられながらも、さらに暴れていた。
【午後5時7分】

しかし騒ぎはそれで収まらなかった。
“伏兵”は数人いるようで、2分も経たないうちに、また別の男が道路上に飛び出す!
男は捕まった仲間の救出に向かおうとしたのか、直後に警官隊に取り押さえられる。
「おーッ!? 信号渡るだけじゃんかよォーッ!!」
【午後5時20分】

そうこうしているうちに、デモ隊は先へ行って見えなくなり、警官隊の密度を頼りに追跡してみると、デモ隊は少し先の公園で解散していた。
警察の列ができる中を、まだ何かを叫びながら帰っていき、別に何か“政治的な結果”を出したワケでもないのに、その表情には達成感に満ち満ちていた。
【実に冷めた沿道】

しかし、盛り上がっていたのは、“当のデモ隊”と“それを妨害する勢力”に過ぎなかった。
沿道の人々は“その双方”を見るも、別に大して反応しておらず、ほとんどスルーと言ってよい状況で、まだまだこの社会は健全だと思った。
・「そういや新年会いつやるんだっけ?」 (30代・会社員・男性)
・「来月くらいにやるんじゃね?」 (30代・会社員・男性)
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